veirosが何か言いたげにこちらを見ている

FIREしたい!FIREする!!FIREを目指す!!!

TRPGに於ける魅了魔法の考察。

TRPGに於いて魅了魔法/能力をプレイヤーに開放すると、この万能の能力は戦闘及び交渉を一瞬で決着をつけてしまい、ゲームとして成り立たなくなる。よって、実装には様々な条件や制限が付け加わる。


一つ目、【習得制限】。レベルが高くないと習得できなかったり、特定の種族や職業でなければ習得できなかったり、あるいは他の能力を諦めなければいけないケース。


習得制限の場合、一度習得してしまうと濫用が発生しやすい。また魅了特化型キャラを作られてしまうことも考慮しなければならない。
「全員魅了を標準装備」という異常事態を防ぐには有効。


二つ目。【発動条件】。習得していても特定の状況がなければ使えないというケース。夜のみ使用可能、異性/同性のみ、発動体や触媒が無いとダメ、視線を合わせないとダメ、接触しないとダメ、詠唱や準備に時間が掛かる。など。


発動条件はTRPGとしてわりかし使いやすい条件。条件をあわせるようにロールプレイする必要が生じてくる。


三つ目。【コスト】。マジックポイントやヒーローポイント、高価な触媒が必要だったりして濫用ができないようにするケース。


コストの場合も一発屋キャラメイクをされる可能性がある。特に登場人物が少ないシナリオの場合は1〜2回撃てれば十分なので、やはり濫用を防げない。


四つ目。強制力。せっかく魅了が決まっても、自殺や仲間割れは強要できないとか、自分が不利になることはしないとか、多少交渉が有利になるだけとか、効果がすぐに切れるなどで、結局術者の望む行為を行わせることが出来ない。


強制力を低くしすぎるとプレイヤーへの不満が非常に高くなる。相応のコストや労力を支払っているのにその報酬がないのはフェアではない。


これは交渉技能は必要か否か問題にも関わってくる。交渉技能の無いキャラクターでもプレイヤーの話術で誘導し、目的を遂げてしまってもよいものか。良いのならば交渉技能に存在意義はあるのか。同時に魅了魔法に存在意義はあるのか。


自分が知る中では一番魅了が強いゲームはガープス・マジックの魅了呪文。使いやすさではヴァンパイア・ザ・レクイエムの魅了シリーズ。


V:tRの尊厳系訓えは「人間を魅惑する吸血鬼の再現」する大きな目的があるので使いやすく調整されているのだろう。