「……。」
「お目覚めですか?」
「どの位眠っていたのかしら」
「今年はV.C.1626年ですから、500年ほどでしょうか」
「ずっと膝枕してくれていたのね。嬉しいわ」
「起きますか?」
「ごめんなさい。もう少しこのままでいさせて。眠いの」
「もう少しという事は、あと数百年はこのままということですね。……お好きなだけどうぞ」
「何か食べたいわ」
「何にしましょう。パスタでも茹でますか?」
「蒟蒻畑がいいわね。プランク名物の」
「…蒟蒻畑ですか」
「どうしたの?」
「蒟蒻畑は幼児の窒息事故多発により、製造中止になりました」
「……。」
「まだ、販売店には残っているでしょう」
「すでに自主回収されています」
「……。」
「お正月のお雑煮も今年限りなのね……」
「いえ、お餅は別に……」
「……プランク民主国なんて侵略されちゃえばいいのに」
「貴方が言うとしゃれになりません。それに時系列がおかしいです」