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陰謀シナリオ構築上のメモ

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ヴァンパイア:ザ・レクイエムのルールブックにはやたらと「陰謀」という語が出てくる。
しかしいきなり陰謀といっても善良で白マナ分多めの日本人にはピンと来ない。

普通のtrpgは、みんなでパブリックエネミーを倒すことが目的となっている。
ヴァンパイア:ザ・レクイエムはそうではない。
ヴァンパイア:ザ・レクイエムの血族たちはもっと個人的な理由で対立する。

敵の行動理論

陰謀系シナリオ作成の問題は対立、葛藤、コンフリクトをどこに置くかとなる。
PCは防衛側であることが望ましい。
今現在の既得権益を脅かす存在がでてくるのを対処するのがわかりやすい。
政敵はPCの何を脅かしてくるか。
・生命 …存在そのもの。死はすべてを解決する。
・地位 …現在PCが持っている地位、財産、名声、版図、既得権益、etc。
・将来 …PCが将来得るであろう地位、財産、名声、版図、権益、etc。
究極的にはこの三つである。
プレイヤーに「こいつ排除しないと危ない」と思わせ、危機感をいだかせないといけない。
プレイヤーに殺意を抱かせるくらいなのがベスト。
そいつは広範囲に迷惑をかける存在ではなく、ピンポイントにPCを狙い撃ってくる存在。
そいつはパブリックエネミーではないので、おおやけに殴って殺せないし、告発することもできない。
そいつはPCの味方も取り込め始め、外堀を埋めていき、そのうちPCは孤立無援に陥る。

「情報収集」

政敵がPCおよびその周辺の情報収集を始める。陰謀においては情報収集がもうすでに攻撃である。

敵(PC)の弱みを握ることができれば、利用することで大きく有利に立てる。
直接の弱みではなくても、中長期的な目的、行動パターン、行動範囲、交友範囲は重要な情報となる。
とにかく持てるかぎりの手段を使って敵(PC)を調べあげよう。
ヴァンパイアの取れる手段は多種多様なので、そこは敵によって個性や差別化になる。

シナリオとしては、情報収集されていることをPCに察知させることも必要。

「周囲の取り込み」

敵(PC)の交友関係がわかれば、その周辺の人間や血族と仲良くなろう。
うまくすれば情報源になるし、PCとの対決に際して味方にならなくとも、敵にはならないようにできる。

味方だと思っていたNPCが、政敵と仲良くしているところを見せつけると良い。

「ハラスメント」

脅迫や破壊行為、怪文書ビラの配布など含む。方法はヴァンパイアごとに多種多様。
敵(PC)の評判を落としたり、対応のためにリソースを消耗させる。
PCの中長期的な目的を妨害したり、懸念事項を増やす。
明確な加害行為になるので、足が付かないようにしなければならない。
PCにとっては、やったのは誰なのかは解っていても、他人に証明できない感じが良い。

「罠に嵌める」

敵(PC)にこれといった弱みが無い場合には、罠によって罪を着せることも検討する。

殺人事件の容疑者にされて警察に追われることは血族としては沽券に関わるし、留置所で朝日を拝む羽目になるかもしれない。スピード違反などならともかく、重犯罪のもみ消しは血族といえども容易な事ではない。

状況を整えて人前で狂乱させたり、マスカレード違反を誘発させることも良いだろう。

「失脚」

致命的な弱みを握ることができれば、これを効果的に使うことで敵(PC)は血族社会のパブリックエネミーとなり、信用や名声、地位に深刻なダメージを負う。
場合によっては追放されたり、咎人狩りで処刑されたりする。